9条連ニュース/159号 PEACE 


 沖縄からの発信 No.5

泡瀬干潟(あわせひがた)埋め立ての不都合な真実

 救え! 生物の楽園   止めよ! 無謀な埋め立て!

泡瀬干潟を守る連絡会事務局次長  屋良朝敏(やら あさとし)

 

 生物多様性、日本一
 泡瀬干潟は沖縄県の第二の都市、沖縄市にあります。沖縄本島の東側、太平洋に面し、久高島(くだかじま)と津堅島(つけんしま)が外輪の堤防の役割をする中城(なかぐすく)湾の奥に位置しています。南部の島尻層の黒っぽい土が流入する干潟です 。生物多様性においては日本一です。
 2001年以降、5種に余る新種、貴重種が発見されています。
 サンゴ約50種、生貝300種以上、海草は13種で八重山のウミショウブ以外全部あります。
 絶滅危惧種のトカゲハゼ、世界でも沖縄県内の3箇所にしか生息しない藻の一種でマリモのようなクビレミドロ、多種のカニや底生生物などが泥、レキ、砂などのパッチ状に展開する干潟にそれぞれ棲 み分け、生物の楽園を形成しています。
 手付かずの自然が残る奇跡の干潟故、渡り鳥の越冬地としても沖縄県では最大であり、約60種が観察でき、ムナグロは全国一の1000羽以上、53%が飛来します。今年はクロツラヘラサギも4羽確認されました。
(写真右:第1期工事区内に閉じ込められたスギノキミドリイシ群落と六線スズメダイ)

 無駄な公共工事が自然を消す
 現在、国の環境アセスメントの不都合な真実が明らかとなっています。
 いったんアセスを通したら、その後、新種が見つかろうが、何が起ころうがやめないというのが国の態度です。
 生き物の存在という真実さえも偽装、否定するバーチャルによって成り立つ埋め立て事業です。これは憲法9条の存在という現実が、自衛隊という軍隊の存在や海外派兵という現実によって否定されている状況に似ている気がします。
 国はバーチャルで県民を欺(あざむ)き、無駄な公共工事で日本、いや世界唯一の自然を消しているのです。

 失望 ! 革新市長までもが・・
 私たちは2年前の沖縄市長選挙において、埋め立て継続・積極推進の公約を掲げた自公候補に対し、泡瀬干潟埋め立ての情報公開、慎重判断を公約にした、元衆議院議員で当時 、社民党副委員長東門美津子さんを沖縄市長へと擁立し、勝利しました。
 沖縄県初の女性市長に、私たちは期待しました。
 ところが、市長になっても国の埋め立て工事を黙認し続け、1年も経過した昨年12月、 ゛第1期工事埋め立て容認、第2期工事困難 ゛という方針を発表したのです。
 私たちは失望しました。なぜなら、第一期工区には国が偽装で隠しているサンゴ群落がテニスコート約3面分もあるのです(国は昨年12月民主党の泡瀬干潟調査団に 泡瀬にサンゴはない と虚偽の報告をした)。
 今年は、環境省が提唱する国際さんご礁年です。琉球列島の屋台骨をなすサンゴ礁は、サンゴが人類誕生以前から気の遠くなる時間をかけて二酸化炭素をサンゴ礁に変え、閉じ込めてきたものです。
 まさに恩あるサンゴです。国・県が生物存在をも無視し進める埋め立ては、自然イジメといえましょう。
 泡瀬干潟を無謀な埋め立てから守るには、多くの国民が真実の泡瀬干潟を知ることが第一歩です。(泡瀬干潟を守る連絡会ホームページ  http : //www.awase.net)
 

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