9条連ニュース/114号 巻頭言

ヌチカジリ(命がけ)の闘い
辺野古の基地建設阻止で座り込み

安里 英子

名護市辺野古沖のボーリング調査を阻止するための座り込み行動は、50日目を迎えた(6月7日現在)。

ボーリング調査は、ヘリ基地建設のための海上(さんご礁)埋め立て地の海底地質調査を行う目的で、六三箇所で行われる。調査のためには、同じ数の足場が組み立てられることになるが、さんご礁の専門家から「ボーリング調査によって、さんごが死滅する」という警告にもかかわらず、県が防衛施設局に調査の許可を出したことから、それに反対する住民が四月十九日から座り込み行動に入った。

防衛施設局は、4月28日から環境アセスメント作成のための「方法書」を縦覧し、住民から意見書を集めているところだが、ボーリング調査は、それ以前の行為なのである。つまり環境調査を行う前に海底を破壊する行為に及ぼうとしているのだ。

座り込みには、地元の「命を守る会」のメンバーを中心に、名護市の「ヘリ基地反対協」や「沖縄市民連絡会」で構成する「沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団」のメンバー、本土からの支援者などの顔が見える。中には地元の 92歳のオバーもいる。オバーたちは、口々に「ヌチカジリよ」と言う。「この闘いは命がけだ。調査船がきたら、海に飛び込んででも、たとえそのために溺れ死んでも本望だ」という意味である。また、私のごく親しいYさんとEさんは、それより以前、つまりボーリング調査が表面化する前に、潜水調査船がはじめて出没した昨年の 4月以降から、20人ほどでカヌーの訓練をはじめた。彼女たちはユーモアを込めていう。「対等に闘うととてもかなわない。それならば玩具のようなカヌーで立ちはだかるしかない。一度、調査船がでるという知らせで、私たちは慌ててカヌーを漕いで沖にでたの。そしたら波に呑まれそうになってとても恐ろしかった。でも、調査船はでなかった。天候が悪かったことを理由にしているけれど、私たちが阻止したと思っている」と。

座り込み中は意見交換をしたり、様々な報告を聞くことができる。金武町の伊芸区民による「都市型戦闘訓練施設」の反対行動の連帯行動の報告もされた。伊芸区では毎朝七時から八時まで、ムラのお年寄りを中心に基地のゲート前で連日 30人位が抗議行動をしている。また、今年の2月に建設反対総決起大会が開かれたがその時、区の代表は次のように訴えた。

「伊芸区は敗戦後、地域の80%以上の土地が米軍に強制的に取り上げられ、実弾射撃演習場として使われた。流れ弾による人身事故、砲弾の破片落下、騒音、山火事の多発、水源保養林の破壊など、これまで事件・事故が昼夜を問わず繰り返されてきた。復帰が実現したにもかかわらず、我々の地域は戦場さながらの状態だ」。

このように、沖縄の基地闘争は再び燎原の火のように、静かに燃え広がりつつある。

(あさと えいこ フリーライター)

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