9条連ニュース/140号 巻頭言
有光 健 今年は1996年の国連人権委員会に、女性に対する特別報告者のラディカ・クマラスワミさん(スリランカ)が「日本軍『慰安婦』問題についての報告書」と「日本政府に対する勧告」を発表してから10年になります。 クマラスワミ報告は、報告者自身が日本や韓国を訪れ、被害者と日本政府の双方の主張を聞いた上で、日本軍「慰安婦」問題を「人道に対する罪」と認定し、日本政府に謝罪と補償、真相究明、責任者処罰を求めたものです。 発表当時大きな衝撃を内外に与え、話題になりました。 あれから10年。 日本政府は同報告者の勧告を拒否したまま、今年5月には人権委員会から新たに改組された国連人権理事会の理事国に立候補し、47理事国の一員となりました。 10年たって各国で被害者の高齢化が進み、訃報が絶えません。この7月もフィリピンを訪ねましたが、一年前は元気だった方が病床に伏していたり何人かは鬼籍(きせき)に入っておられ、墓参りをしました。約50人の被害者 に会いましたが、医療面での支援が一層必要だと、痛感しました。 日本政府は、クマラスワミ報告が 発表された96年から「女性のためのアジア平和国民基金」(アジア女性基金)なるダミーの民間財団を通じて国民からの募金で集めた「償い金」(200万円)と、税金から拠出した「医療福祉支援金」(フィリピン120万円、韓国・台湾280万円)を、合計285人に支給し、それで幕を引こうとしてきました。(反対の多かった同基金は、来年3月に解散します)。 従来、国連などで批判を受けると日本政府は「アジア女性基金で誠実に対応している」と反論してきましたが、その弁解もできなくなります。 では、私たちはどうすべきか?選択肢はしぼられてきています。 90年代、被害者らは日本と米国で日本政府に謝罪と補償を求める裁判を起こし、私たちもそれを支援してきましたが、残念ながら、すでにその多くが敗訴確定してしまいました。 政府は全く動く気配がなく、被害者がすべて死に絶えるのを静かに待っています。 司法も行政も解決に動く可能性がないのですから、あとは国連を含め内外の世論を喚起して、立法府で解決を図るほかありません。 幸い、「戦時性的強制被害者問題解決促進法案」が、3野党共同で02年以来7回、参議院に提案されています。先の通常国会にも岡崎トミ子、円より子、千葉景子(以上民主党)、 吉川春子(共産党)、福島瑞穂(社民党)参議院議員らによって提案され、秋の臨時国会で継続審議となります。 来年夏の参院選挙を待たずに、なんとか早く審議し、可決できるよう皆様の協力を訴えたいと思います。 (「戦時性的強制被害者問題解決促進法案」の立法を求める連絡会議世話人)
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「新聞報道に見る 沖縄の 米軍基地と住民」 「戦争のないもうひとつの 世界は可能か」 平和のために −伊藤成彦講演から 「平和を育てよう」 −藤井治夫講演から 「第九条が輝く21世紀を」
「憲法9条ー護憲か廃憲か」 平和のために軍備と戦争の 構造を学ぶ 「世界を見つめる」
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