７月７日の東京都知事選挙の結果には驚いた。現職の小池氏が２９１万票で圧勝し、２位は石丸氏で１６５万票、蓮舫氏はなんと１２８万票で３位に終わった。決してタマが悪かったわけではないと思うが、「２位ではダメなんですか！」というきついイメージをメディアに植え付けられて、特に女性や若者の支持が得られなかった。
それにしても、右派ポピュリズムの石丸氏が、ネットを駆使して思いがけない大量の票を集めたことは、本当に注意しなければならない。前回参院選での参政党を想起するが、今後は落ち目の維新を凌駕していく可能性もある。また、立憲と共産の協力が失敗したという人もいるが、それは当たらない。立憲野党が協力して新しい選挙手法を見出していくしかない。
同じ日に投票があったフランス国民議会選挙の結果を見てほしい。当初、地滑り的な勝利をおさめると言われていた極右・国民連合は第２回投票で大きく失速し、完全な選挙協力をした左派・新人民戦線と与党連合が勝利した。極右に対する危機感と本気の政治姿勢が大事なことをフランスの左派と中道は教えてくれた。同時に、国民のリテラシーの差を見せつけられた。 S.I