外務大臣
上川 陽子 様
日本政府へ「即時かつ恒久的」停戦への働きかけを求める要請文
10月7日から始まったイスラエル・パレスチナの軍事衝突は泥沼化し、未だ終息が見えない。時間の経過とともに戦闘は激しさを増し、日々悲劇と憎しみは再生産されている。
私たち9条連は、いかなる歴史的経緯があろうとも、人命を蔑ろにする武力での「解決」を策すハマス、イスラエル双方の蛮行に強い憤りを禁じ得ない。
現在、イスラエルは攻撃の矛先を病院や学校、さらに難民キャンプへの空爆や救急車の車列への攻撃までひろげ、ガザ側の死者は既に1万人を超えたと報道されている。その4割が何の罪のない、抵抗する術を持ち得ていない未来ある子供たちだと言われている。国連は「病院が墓場と化している」と言っているように、自衛権の範疇を超えた『国際人道法違反』である。命の危険に晒され戦禍を逃げまどう人々にとって一刻の猶予もない。
その様な中で開催されたG7外相会議では「戦闘の人道的休止」が合意され、人道支援は急務な課題と位置付けた。しかし、それだけでは「停戦」に至らないことは言うまでもない。世界各国は英知を結集し「言葉だけではなく、多くの民の命を救うため今すぐ行動に起こす時である」ことを強く訴えたい。
今こそ日本がやるべきことは、「日本国憲法」の理念である平和主義・人道主義に基づいて、平和的解決を目指し、人命を救うことにある。そのため外務省として平和創造外交の役割を果たすことにある。
私たち9条連は一刻も早く、戦闘を止め、話し合いによる解決の道を示すため働きかけを行う事を日本政府に強く要請する。
2023年11月21日
憲法9条―世界へ未来へ 連絡会(9条連)
2023年11月21日外務省・深澤陽一政務官へ提出しました。