憲法9条-世界へ未来へ 連絡会

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緊急事態宣言=独裁政治の確立!?

烏帽子岩

 韓国・ユンソンニョル大統領が布告した戒厳宣言は、戒厳軍による議場閉鎖より早く国会議員や民衆が国会に集まり、その叫びは権力の暴走を止める原動力となった。まさに韓国国民の日常生活と政治が身近に関係していることを物語るものであった。現在、日本では自民党主導に憲法改正論議が進んでいる。その中で自民党などが緊急事態条項の新設を主張している。首相が緊急事態を宣言すれば、内閣に強大な権力が集中し法律と同等の効力を持つ政令を制定するなど、一気に独裁政治に変貌を遂げることができる。
 自民党の憲法改正草案では、韓国の例と同様に国会が緊急事態の宣言の解除を議決した場合は解除されることになっている。しかし日本の場合、首相は与党から選出され内閣と与党が一体化していることから、国会議決で独裁政治を覆すことはできない。つまり、日本では緊急事態宣言が発布されれば衆院は解散されず議員在職期間が延長となり内閣による無期限の独裁政治が行われることになる。日本の民主主義を奪う憲法改悪が狙われている。