憲法9条-世界へ未来へ 連絡会

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78回目の「沖縄慰霊の日」

おにぎり(東京都)

 6月23日「沖縄慰霊の日」、私は沖縄の地に立った。
 78年前の1945年6月23日、本土決戦のための時間稼ぎとして捨て石にされたこの沖縄で、旧日本軍の組織的な戦闘が終結した日とされている。

 この「沖縄慰霊の日」に、十数年ぶりに南風原(はえばる)にある沖縄陸軍病院南風原壕群20号に入った。沖縄戦の真実を伝える貴重なこの壕の劣化を防ぐため、様々な対策が取られているが、壕内の壁が所々剥がれ落ちているなどの劣化が目立った。また、沖縄戦体験者も高齢となり、その声を直接聞く機会は極めて難しくなっている。
 沖縄戦から78年が経過して、戦争の傷跡も徐々に風化し、日本国憲法の下「二度と戦争をしない」と誓ったその声をかき消すかのように、岸田政権は中国の脅威を煽り、憲法の解釈を歪め、敵基地攻撃能力の保有を可能とし、沖縄をはじめとする南西諸島の軍備増強を着々とおこなうなど、再び軍靴の響きが大きくなりつつある。
 しかし、私たちは負けない!戦争体験者の方が語ってくれた沖縄戦の辛い体験と命の尊さ、「平和のバトン」は、私たちが次の世代にしっかりと繋いでいく。一月に亡くなられた元白梅学徒の中山キクさんをはじめ、私たちに「平和のバトン」を託してくれたみなさんに手を合わせ、改めて「反戦平和」を誓った今年の「沖縄慰霊の日」であった。