私は学生時代、歴史の授業が嫌いだった。いや‥大嫌いだった。年号や人物の名前を覚える授業に、意義を見出せなかった。ただの暗記力ではないかと。そもそも、鎌倉幕府は1192(イイクニ)年に出来たと習ったが、今では1185(イイハコ)年と教えられている。一生懸命、語呂合わせで暗記した授業は一体何だったのか。
昨年10月、9条連でおこなった「関東大震災と朝鮮人虐殺事件」の踏査に参加した。関東大震災時に多くの朝鮮人が虐殺された史実は知っていたが、「なぜ虐殺が起きたのか」を深く考えたことはなかった。あの日以来、関東大震災時の朝鮮人虐殺について、学びを続けている。踏査や学びを通じて実感したのは、流言・飛語の恐ろしさと共に、それに惑わされることのない判断力の重要性である。そして歴史に学ぶ意義である。
今の社会は、様々な情報が溢れ、真実が見えにくい。ネット上には根拠のないデマも多い。そして、意図して行われる情報操作もある。今こそ、同じ過ちを繰り返さないために、先人たちの経験や教訓を学び、真実を見抜くことが問われている。戦争にむかうきな臭い「空気」に抗い、私たちの手で憲法9条を守り、活かそうではないか!
S.I