ベストセラー漫画を実写映画化した『ゴールデンカムイ』が人気を博している。私が伝えたいことは、この「ゴールデンカムイ」を通じてアイヌへの迫害や差別があったことを知ってもらい、人権・国家について考えてほしいということだ。
「ゴールデンカムイ」は、日露戦争後の北海道を舞台にした物語で、先住民族であるアイヌ民族が登場する。原作漫画でも迫害や差別の歴史について触れられているが、物語の壮大さ、面白さからついつい見逃しがちではないかと思う。
アイヌ民族は先住民族だが、2008年まで先住民族として日本政府から認められていなかったが、鈴木宗男議員の尽力によって認めさせ、アイヌ民族の名誉と尊厳を取り戻すことの契機となった。現代は、LGBTQやジェンダー平等などの浸透で、差別について寛容になってきたかに感じるが、まだまだ人権差別がなくなったわけではない。特に若い人は、「ゴールデンカムイ」から人権や、国家・政治の在り方について考えていくキッカケにしてほしいと思い紹介した。ぜひその視点で鑑賞してみてはどうだろう。
K・I