憲法9条-世界へ未来へ 連絡会

2025年10月

 今年も異常な夏。それもいずれは普通になる。最近「戦後〇〇年」「記憶の継承」という概念が問い直されている。現実が「新しい戦前」の実感があるからか。「終戦(敗戦)の日8・15」というが、国際法上は降伏文書の調印は9月2日(世界基準)。それまでは戦時扱い。日本語の「言い回し」を為政者は都合よく利用する。
 しかも日本は人類理想の「戦争を放棄」を謳う憲法を持つ。現実は、数年先には世界3位の軍事力をもつという。これは矛盾だと思うが、子供から質問されたら何と答える。「原爆のない世界を」と毎年ヒロシマ・ナガサキで各国政府も参加し「平和の式典」が核兵器のない世界を祈念し開催される。しかし政府は「核兵器禁止条約」に署名すらしない。これも問われたら答えることができるか。今年の参議院選挙比例区得票数では、広島県は「核武装」を訴える党が上位だそうだ。ある種の回答かも。
 現行のロシアとウクライナ、イスラエルとパレスチナの悲惨な戦争は、大国の政治・死の商人の思惑も絡み、先が見えない。明確なのは強国の「政治」は人の命に無関心だということ。9条連は多方面からのご支援と粘り強い努力の継続で30周年を迎えた。子供たちの疑問に答える9条連活動をしっかりと進めていきたい。  (T.I)