10月7日、イスラム組織ハマスとイスラエル軍との戦闘から1年が経った。
1年前の攻撃で、イスラエルは240人の人質をとられ1200人の尊い命が奪われた。そしてイスラエル軍はパレスチナ・ガザに向け猛反撃を開始した。 その戦禍は泥沼化の一途をたどり、この1年間の戦闘で4万1909人の命が奪われ、9万7303人もの負傷者を生み出している。戦地の医療体制は崩壊し、子供たちの助かる命すら助けられない現実に心が痛むばかりだ。
9条連は、この1年で犠牲になられたすべての人々の御霊に哀悼の意を表すとともに、負傷された人々の早期回復を祈念する。
現在も戦闘は継続されエスカレートしている。イスラエル軍はハマスを支援するイスラム教シーア派「ヒズボラ」の拠点がある隣国レバノンの首都ベイルートへの空爆を開始、ベイルートからは反撃のロケット弾140発がイスラエル北部に打ち込まれた。
報復の連鎖は止まることなく、中東全体を巻き込む戦禍の拡大が懸念される事態になっている。さらに「戦術核の使用」にまでエスカレートする事態に世界の注目を集めている。その先には第三次世界大戦への突入の危険性が現実味を帯びてくるからだ。「力の論理」が、国際社会の倫理と秩序を脅かす現状を放置してはならない。
平和憲法をもつ日本政府は、国際社会とりわけイスラエルに強い影響力をもつアメリカに、即時停戦し和平のための話し合いの場をつくるよう各国に働きかけることを求めるべきである。9条連は改めてテロにも戦争にも反対の声を大きくあげる。そしてこれ以上無辜の人々の命と生活が奪われることがないよう訴えていく。国際社会は傍観せず、あらゆる手段を駆使して報復の連鎖を阻止すべきである。
重ねて、即時停戦・恒久平和を強く訴える。
2024年10月10日
憲法9条―世界へ未来へ連絡会