4月10日第18回全国総会を開催し、総会アピールを採択しました。以下掲載します。
総会アピール
1995年8月、9条連が結成され30年目を迎えようとしている今、日本は軍事大国化の道を急ピッチで突き進み戦争への危機感は、結成時より一層深刻さを増しています。
2022年2月、ロシアがウクライナに軍事侵攻し2年が経過した今も、戦火は拡大の一途を辿っています。また、イスラエル・ハマスの大規模な紛争が勃発し半年が経過した今、パレスチナのガザ地区への戦闘行為はジェノサイド(大量虐殺)の様相を呈しています。
世界の権力者による覇権争いによって軍事衝突が続く限り、戦闘は激しさを増し、悲劇と憎しみは再生産され続けます。9条連は、いかなる歴史的経緯があろうとも、命を虫けら同様に扱う「戦争での解決」に強い憤りをもって糾弾します。
岸田政権は世界の戦争・紛争を“追い風”に、日本において「台湾有事」「北朝鮮ミサイル発射」などを口実に、歴代内閣が「専守防衛」に逸脱するとしてきた「敵基地攻撃能力」の保有を閣議決定しました。この事態は明らかに「武力による威嚇」であり「憲法9条」を形骸化し「専守防衛」を有名無実化させてしまいました。更に防衛予算の「倍増」や殺傷能力が高い戦闘機の開発・輸出を解禁することは、将来的にあらゆる武器を輸出する門戸を開くものであり、他国へ軍事的脅威を与えていくこととなり、断じて認めるわけにはいきません。岸田政権はこのような「実績」のもと、憲法改悪も視野に入れ突き進んでいます。
私たちは世界中に暗雲たれ込め、閉塞感が漂う時代(いま)、あらためて日本国憲法の平和理念を高々と掲げ、戦争放棄・戦力不保持を謳う「憲法9条」を「世界へ未来へ」発信し、あらゆる戦争政策に反対していかなければなりません。
そのために、今こそ多くの仲間と情報を共有・発信しあい、広範な「9条連ネットワーク」を築き上げていかなければなりません。時代に流され、沈黙することは権力側に加担することを意味します。9条連はあらゆる戦争・紛争に反対し、恒久平和な社会の実現に向け、この国の主権者として憲法9条の大切さを粘り強く訴え続け、その責任を果たすため多くの仲間と連帯し闘い抜いていくものである!
2024年4月10日
第18回全国総会