赤い靴(神奈川県横浜市)
小出 裕章様
9条連ニュース1・2・3月号の記事を、毎回楽しみに拝読しておりました。お忙しいなか、寄稿いただき本当に有り難うございました。
難しいことが難しく書かれている文章は、よく見かけます。そのような文章にあたると、私のような素人は理解しようとするあまり、肝心な憤りがしぼんでしまうことがあります。しかし先生の原稿は、ポイントを押さえ、私にも理解しやすい表現で展開されており、憤りを新たにすると同時に、とても勉強になりました。
発足時には“ソフト路線”を装っていた岸田首相によって、〝エネルギー不足〟を口実に原発の再稼働、さらに稼働寿命も延長するなど、耳を疑いたくなるような原子力推進路線が鮮明になっています。福島第一原発事故がいまだ収束もせず、安全に対する明確な根拠も示されず、国民議論にもかけず、一方的に進められている現状に憤りを禁じ得ません。
しかしこうした現状に抗する力が大きくなっていないのが現実です。「原子力マフィア」によって国民の命と安全を無視した核開発が大胆に推進され、私達のいのちと生活が危険に晒されていく現状に、憤りをくすぶらせているだけでなく、私たち一人ひとりの意志と行動が求められているんだということを痛感しています。
一人ひとりの力は決して強くはありません。しかし諦めることなく、声を出し続け、一人でも多くの仲間とともに行動し闘っていくことでしか、私たちの未来はもとより、多くの若者や子供たちの未来は守れないと思います。先生のご提起をいただき、この思いを強くしたところです。
私も岸田首相のいう「われわれ」には与せず、闘っていきたいと思います。
(2023年3月29日)