猫の恩返し (横浜市)
〝不自由がなければ、自由もない。だから戦争がなければPeaceもないのかい”
“そうさ僕らは幸福世代 僕らの平和を守るため 僕らの世代が戦争を起こします”
これは「Sekai NO Owari(セカオワ)」というミュージシャンの楽曲の歌詞。じつは私は「セカオワ」は知っているが、この曲(「Love The wars」)は知らず、『タイムズ 未来の分岐点をどう生きるか』(真山 仁著)を読んだなかで見つけた。
真山氏は「戦争がないことが、平和ではない。・・・じゃあ、平和って何?と問われたら、私は答えに窮してしまう」「相対的な視点でしか、物事が語れなくなった社会は恐ろしい」と書いている。歌詞、それに対する真山氏のコメントに、私は考えさせられた。
私たち、否、私は「平和を守ろう」とよく口にする。軽々に口にしているつもりはない。しかし“決まり文句”のように口にしてはいないかと自問した。そしてこれがまるで共通言語のように疑問もなく通じるのはじつは狭い社会なのだと思う。本書のなかでは「平和について」「メディアについて」など真山氏と高校生との討論の様子も紹介されている。自ら発信し、そして時に他者の考えとぶつかりあいながら、相互の考えを深めることこそが重要なのだと痛感する。考え、行動すべきことは山積みだ。井の中の蛙ではいけない。